慢性的な腹痛をお持ちではないですか?
こんにちは、白龍の部屋の伊勢有珠・白龍です。
今回は腹痛ということを取り上げてみたいと思います。
これも、正しい知識で対処すれば治ることも多い症例です。
でも、霊障を疑う前には必ずお医者さんに行ったり様子を見たりする事は大切です。なんでもかんでもが霊障ではないのですから。
お二人でいらっしゃった男女は、どうも訳ありのカップルに見えましたが私はあまり詮索はしませんでした。
彼女がおもむろに重い口を開きました。
「実は、二人の関係は不倫です。お互いそれぞれパートナーがいます。避妊はしていたのですが、しばらく前に妊娠してしまい二人で話し合って堕胎しました。その後私の体調が悪く腰からお腹にかけてとても痛むのです。気持ちも病んできて心療内科にも通い、子供を堕ろした事でうつ状態になっているのでしょうとの診断でしたので、お薬を飲んでいます。良くなりますよ、と言ってくれるのですが、私にはどうしても堕ろした子供の気がしてなりません。いろんな占いや霊媒師・お祓いを受けましたが全く良くなりませんしお寺で水子地蔵を作ってはどうかと言われましたが、それも何だか変な気がして作りませんでした。体調はどんどん悪くなるように感じます。これはどうしてなのか視てもらいたくて来ました。」
とおっしゃいました。
ソファーに座る彼女と彼の間には小さい黒い玉がありました。
「水子さんに間違いないですね。お二人は水子さんにどうして欲しいと思っていますか?」
と尋ねますと、
「どうして欲しいとはよく意味がわかりません。ただ、私たちは子供を堕ろしてしまった事をお詫びするしかありません。」
と、涙を流しました。
その時!!
今まで黒かった水子の魂の玉の色がいきなり「透明」になり、キラキラ輝きだしました。
「お母さん、今、水子がとても喜んでいますよ。さっきまで真っ黒だったのが透明になって輝いていますもの。きっとお母さんの気持ちがちゃんと届いたのでしょうね。」
彼女は「どうしたらいいでしょう?」と聞いてきます。
今まで水子さんがいても、どうしてあげたらいいのかを導いてくれる占い師や霊能者、霊媒師に巡り合わなかったのでしょう。
「他の霊能者はこの水子さんをこの後どうしたのですか?」
私は重ねて聞いてみました。
「他の方々は皆さんお祓いしてくれました。」
「え?お祓い?」私は耳を疑いました。
「はい、水子をこの世からあの世へ向かわせるとおっしゃって・・・」
「その時に他の人たちは水子さんに『ごめんなさい』と言っていましたか?」と、私。
「いいえ、お前のいる場所はここではない!と強い語調でそれこそ祓っているように感じました。」
私は、「そうでしたか。今のあなたの気持ちを水子さんは欲しがっていましたよ。ごめんなさいを言ってあげましょうね。」と話し、私の所の神棚に紙塔婆を立て、彼女と彼の名前を書き、二人の水子の霊を供養することを告げました。
彼女たちも自分で供養をしたいところでしょうが、事情がありますから私が代わって供養をすることになりました。
・・・・・
供養は3ヶ月かかりました。
初め、玉だった水子は1ヶ月程すると「ポンッ」という音と共に「産まれ」ました。かわいい男の子でした。
そこからの成長はめまぐるしく、3歳くらい、小学校入学くらい、中学入学くらい、そして成人式くらいと人生の節目をきちんと見せてくれました。
そして、「成仏の儀式」を執り行うときが来ました。
節目にはお二人にも来ていただいてお菓子をあげたりおもちゃをあげたりと、わが子にするのと同じように接してもらっていましたので、その流れで成仏の儀式もスムーズでした。
水子さんは「名前」を付けて欲しいと願って来ました。
水子がそういう意思表示をするのはかなり珍しい事ではありますが、お二人はとても喜んでいたのが印象的でした。
このように、水子さんは親の愛情を欲しがっています。自分がいらなかった子ではなかっただろうか、とか、いろんな所で「お祓い」を受けて疑心暗鬼にもなってしまっている事も多いと思います。
流れてしまった水子さんでも、普通に生まれた子供と同じ愛情で接してあげてください。
水子をどうしたらいいのかわからない人は、途方に暮れてしまいますよね。親に愛されたいと願う水子が、気付いてほしくて腹痛という形で訴えていたのかもしれませんね。真っ黒い塊だった水子が、透明に澄んでいく様子は、きっと良いことに間違いありません。成仏できて本当に良かったですね。