船に乗って来たお稲荷様(後編)

彼女は夢を見たと言っては私の所に来るようになりました。

こんにちは、白龍の部屋の伊勢有珠・白龍です。

海に何回捨てても船に上がってくるお稲荷様は何とも不思議ですね。

それを父親のお土産としてもらった相談者は、それからずっと信心して来ました。

ある日夢で「我は他の者を守らなければならない、他の者に我を渡せ」と言われたと言って意気消沈していました。

こんなに一生懸命拝んで、お厨子や台座、座布団まで作ったのに、なぜ他の人の所に行ってしまうのか?と不満げでした。

「私がしてやった、私はこんなに一生懸命拝んでやった、という気持ちを神様は一番嫌いますよ。もっと謙虚になりましょう。神様には奉仕の心で接していかなくてはなりませんから。そしてせっかく信心しているのですから、もっと心を広く持ってみましょう。このお稲荷様はきっと何か使命を持ってこちらにいらっしゃっているのでしょうから、あなたはその人とお稲荷様の橋渡しをするお役目だったのでしょうね。」と私。

彼女は何とか納得したようで、どういう人に渡るのでしょう?と言いますので、

「それもきっと夢に出てきますよ。焦らなくてもそういう心づもりでいればいいと思います。」とだけ答えました。

数週間して彼女から電話。

「先生、夢見ました。渡すのは”夫の弟の嫁”です。」

彼女の親族はとても仲が良く、旅行も一族で行くくらいの親密さです。そして皆さん信心深い人ばかりなので神社仏閣はもちろん、パワースポットもたくさん行きますし、その中のお一人は海外まで行きそちらで修行もして来たとか・・・なんとも素晴らしい一族です。

彼女の言う通り、お伺い立てますと間違いなくご主人のお嫁さんの身を守るために現れたお稲荷様だったのです。

それがわかったのは15年程前で、私が縁日でお邪魔するようになってから15年が経っていました。

神仏が一個人を守りに出てくる時、それは「勧請(かんじょう)」を意味します。

「勧請」とは、

1.神仏の来臨を願うこと。

2.神仏の分霊を請(しょう)じ迎えること。

など、ウィキペディアなどでは説明されています。

弟のお嫁さんに訳を話し、勧請することに。

このお嫁さんも流石に一族の方で、そういう神仏の事には長けていてなんの抵抗もありませんでした。しかし、唯一、「お姉さんが長年拝んでくれていたのに悪いわ・・・」とおっしゃっていました。

さて、このお稲荷様はどういういきさつでお嫁さんを守りに出ていらしたのか?

その事はまた折に触れて書くことにいたします。

伊勢有珠・白龍

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