神により選ばれたと言う相談者は自分の思い込みを押し付けてきます。
こんにちは、白龍の部屋の伊勢有珠・白龍です。
ここでは霊障に悩んでいる人、医者に行っても痛みの原因がわからず痛み止めばかりを何年も飲み続けている人、霊などが視えてもどう対処していいのかわからない人のために書き進めております。
霊障が起こった時自分で対処、対応できることが少しでもあれば夜中の苦しい時に一時的にでもやり過ごせますし、霊が怖いもので無いという事が分かれば視えても怯えずにすみます。あなたの能力を頼って霊は助けを求めて姿を見せています。それをしっかりと受け止め、最初の一歩を間違えなければ霊は待ってもくれますしその時は離れてもくれます。
さて、霊能者になりたいと言う希望を持っている相談者第四弾です。
相談者はとても自分に自信を持っていて自分の力で何とか出来ると思っているようでした。
「須佐之男命さんとおっしゃっていますが、私にはスサノオさんからそれとは違う呼び名を教えられました。本当に 命(みこと) でしたか?他の名前を指摘した占い師はいましたか?」と言いますと、けげんそうな顔をし、
「え??須佐之男命じゃないのですか?」と言うので、
「そう、須佐之男命ではないです。須佐之男之大神 様になりますよ。守護神のお名前ですから間違わないようにしましょうね。」
「はい、わかりました。いやー、凄いですね、大神ですかぁ・・・」と感慨深げです。
「スサノオさんからその名前で勧請するようにと言われています。そして勧請するという事はあなたの守り神となるのですからお社を用意しお祀りをしなければなりませんが、その覚悟は出来ていますか?」と聞きますと、
「もちろんです!!出雲へ行って来た方がいいですか?椿神社はどうでしょう?後は・・・」と次々に神社の名称を挙げてきます。凄い知識だと感心しましたが、この世界、知識だけではやっていけません。興奮する相談者をなだめ、一旦神棚を拝みスサノオさんとコンタクトを取ります。そして、
「伊勢の猿田彦神社がいいでしょう。」と私。相談者は「へ??」と怪訝そう。
「スサノオだから、出雲や椿、あるいは〇〇須佐之男神社とかじゃないんですか?」と言います。
「神々がどこにどのようにおられるかは私にはわかりませんが、あなたの守護神のスサノオさんは猿田彦神社からお札をいただいてくるように、とおっしゃられていますが、どうしますか?少し日にちを空けて考えてみますか?」と言ってみました。
相談者は「ふーん・・・出雲でも椿でも熱田神宮でもないんだ・・・うーむ・・・」と随分悩んでいる様子。私は、
「〇〇さん、神様は大きな神社のお札だから強いとか、その神様が祭られているからとかは関係ないんです。その人にとって一番縁のある神様がおいで下さるのですから、どこの神社、どこの神様でもいいのです。猿田彦神社のお札にスサノオさんが入ってくださるというのですから、ありがたいじゃありませんか。」と諭しますと、相談者は不服そうな顔をします。
「でも、せっかく買うお札なら自分の気に入ったところのお札がいいじゃありませんか?自分は出雲大社とばかり思っていました。そこの神社の神様が来て下さるんでしょ?」と聞いてきますので、
「それも間違いです。そもそも、その神社の神様がいらっしゃるのではなく、その神社の神様のご配下の神様、あるいはあなたに縁のある神様が来て下さるのです。そしてスサノオさんが猿田彦神社でお札をいただいて来るように言われているのですから、それは守っていただかないと私が困ります。私はスサノオさんの言葉を代弁しているだけですから。守れないのならこのお話しは白紙に戻させていただきたいです。」とちょっと強めに言いました。
「・・・わかりました。伊勢の猿田彦神社からお札をいただいて来ます。」と言ってくれました。
数日後、相談者はお札とお社を持って「神様の勧請(かんじょう)」に訪れました。
スサノオさんの勧請はとても厳かで、清く、静寂で・・・なかなかこのような勧請にはお目にかかれないくらい素晴らしいものでした。スサノオさんが相談者の出現をどれほど心待ちにしていたかが伺われます。私もこの勧請でこの相談者をキチンと育てようという決意をさせられたのです。
しかし人の心は何ともろいものなのでしょう。現世においての魔物は自分の心に住み着いているという事、この後私は相談者を育てていく中で思い知らされるのでした。
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